NEDOの研究開発事業における提案採択について

2022年5月23日

 東レエンジニアリング株式会社 (本社:東京都中央区、社長:岩出 卓、以下「東レエンジ」)は、この度、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下「NEDO」)が公募した「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」における「先端半導体製造技術の開発」に対して、当社が行った2件の提案がともに採択されましたので、お知らせいたします。

 現在、第5世代移動通信システム(5G)は、サービスの広がりに合わせて、工場や自動車といった多様な産業用途での更なる活用が見込まれており、一層の機能強化が望まれています。今回の公募は、5Gの機能が強化された「ポスト5G情報通信システム」で用いられる先端半導体を国内で製造できる技術を確保することを目的に実施されたもので、東レエンジは製造技術(後工程)の開発を行います。

 東レエンジは半導体デバイスの高性能化に伴う、半導体チップの高集積化および薄化やサイズの多様化に対応する製造技術として、はんだを使用せずに電極同士を直接接合する「ハイブリッド接合技術」と、薄チップを高速にハンドリングする「レーザー転写技術」の開発を推進します。
「ハイブリッド接合技術」では、ウエハーに個片の半導体チップを直接接合することで、様々な機能を持ったチップを混在させた異種融合(ヘテロ)デバイスが実現され、5G以降の大容量データ処理に関する半導体デバイスの機能向上に貢献することができます。本件は、東北大学、横浜国立大学、筑波大学と共同研究を行う計画です。
 また、「レーザー転写技術」は、マイクロLEDなど小型チップの実装に使用されている レーザー転写技術を応用することで、薄チップを高速にハンドリングすることを可能にするものです。半導体チップが薄く、脆弱になるほど困難となるハンドリングの課題解決に貢献します。

 東レエンジはNEDOが実施する研究開発事業を通じて、先端半導体の国内製造基盤の確保に貢献してまいります。

(参考)
NEDOウェブサイトへのリンク:
「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/先端半導体製造技術の開発(助成)」に係る実施予定先の決定について
https://www.nedo.go.jp/koubo/IT3_100218.html

以上