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エレクトロクロミックスマートガラスの大型化・量産化に資するスリットコータ塗布技術の開発

2020年1月28日

東レエンジニアリング株式会社

東レエンジニアリング株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役:岩出 卓)は、スリットコータ塗布技術を用いることで、エレクトロクロミックスマートガラスの大型化・量産化に資するプロセス技術を産業技術総合研究所(以下、産総研)と共同開発しました。2020年1月29~31日に東京ビックサイトで開催される第19回 国際ナノテクノロジー総合展・技術会議(nano tech 2020)にサンプルを産総研と共同展示します。

エレクトロクロミックスマートガラスの大型化・量産化に資するスリットコータ塗布技術について

当社は主力商品である液晶カラーフィルター用スリットコータに関してG2から世界最大級のG10.5サイズを販売している唯一の会社であり、上市以来累計700台を超えるスリットコータを国内外のお客様に納入しており、業界トップクラスの実績を誇っています。当社は、このスリットコータを、今後拡大が見込まれるエレクトロクロミックスマートガラス分野に展開するべく、このたび産業技術総合研究所と共同開発を行うことで、エレクトロクロミックスマートガラスの大型化・量産化に適するスリットコータ塗布技術を開発しました。
現在上市されているエレクトロクロミックスマートガラスは、主にスパッタ法や蒸着法(Dry成膜)などが用いられていますが、同方式ではコストが高く・低歩留まり、などの課題があるため、普及を阻害している現状があります。この問題を解決すべく、産総研が開発したエレクトロクロミック材料分散塗液と、それに合わせた当社スリットコータを中心とした塗布・乾燥システムを最適化することで、大型化・量産化対応が可能な塗布成膜プロセスを実現しました。今回、当該プロセスで製作したG2サイズ(370mm*470mm)のエレクトロクロミック薄膜成膜基板を2020年1月29~31日に東京ビックサイトで開催されるnano tech 2020に展示します。

本スリットコータシステムの特徴は以下です。

  • 既存の蒸着プロセスに比べて、材料使用効率が圧倒的に高い。
  • 既存の蒸着プロセスに比べて、歩留まりが圧倒的に高い。
  • 塗布だけでなく、前後の洗浄・乾燥・成膜面へのパターニングの一貫プロセスに対応可能、
  • 建材用大型ガラスへの高精度塗布、ガラスハンドリング技術。

第19回 国際ナノテクノロジー総合展・技術会議(nano tech 2020)の展示詳細について

展示場所・ブースNo 2W-F29 (産総研ブース内)
展示内容 エレクトロクロミック薄膜成膜基板(G2:370mm*470mm) その他カタログ

今後について

当社は、本研究において培ったスリットコータ塗布技術、大型化・量産化技術をエレクトロクロミックスマートガラス業界に積極的に展開していきます。現在同業界に数台の納入実績があり、この技術を業界に水平展開できるような体制を整えるとともに、更なる技術開発に努めて参ります。

以上